2016年度の消費者金融とカードローンの総借入額を比較してみました。

カードローン・消費者金融の総借入額

 

銀行

消費者金融は80年代のバブル景気から急成長をはじめ、バブル崩壊後も資金難で借入をする利用者の増加や大手のテレビCM攻勢によって成長を続け、2000年代中盤にピークを迎えていました。
2002-2006年頃が全盛期で消費者金融による消費者向無担保貸金業者貸付残高(フリーキャッシングの貸付総額)は約12兆円でした。
しかし2006年のグレーゾーン金利を禁止にする最高裁の判決と総量規制などを盛り込んだ改正貸金業法の成立を受けて業界全体で大きな衰退を始めます。
2016年の時点ではピーク時の6分の1近い約2兆円にまで減少しています。

 

衰退する消費者金融とは対照的に銀行系カードローンは改正貸金業法が施行された翌年の2011年からは成長を続けています。
2008年から2011年にかけては減少していた時期もありますが、2010年代に入ると消費者金融で人気の高い即日融資やカード発行可能にする無人契約コーナーの設置を進めていきます。
規制によって消費者金融のテレビCMが制限される中でメガバンクを中心にテレビCMを積極的に流したことも成長の要因です。

 

金融機関の消費財・サービス購入資金に対する個人向け貸出金では2011年時点で6兆9,166億円だったのに対して2016年には9兆8,391億円で25%以上も増加しています。
全体の数字と連動して伸びているのが銀行によるカードローンの貸付残高でした。

 

参考情報:https://www.yu-cho-f.jp/publication/personalfinance/report/2017autumn/feature_articles02.pdf

 

消費者金融は小規模業者が相次いで廃業

 

消費者金融は2006年以降に業者数が大幅に減少しています。
2006年のピーク時に約3万社あった貸金業者数は2016年には10分の1以下の2,500社ほどになっています。
小規模業者は相次いで廃業したほか、統合や吸収合併も多数見られました。
それまで貸金業の登録をして運営していた闇金のなくなったことも影響しています。

 

大手に一極集中するにようなったことに加えて、2000年代前半まで業界最大手だった武富士が破綻して過払い金請求や保証会社への債権譲渡が大きな話題になりました。
消費者金融は資金力や運営母体などの信用度を重視されるようになって、大手は相次いで銀行傘下に入るようになります。
主要な大手消費者金融と銀行の関係性をご覧ください。

 

  • アコム ・・・ 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • プロミス ・・・ 三井住友フィナンシャルグループ
  • SMBCモビット ・・・ 三井住友フィナンシャルグループ
  • ノーローン ・・・ 新生銀行の子会社

 

大手の中ではアイフルだけが銀行系傘下に属さない運営をしています。
最近では銀行系カードローンの審査を消費者金融の審査センターが行う事例も増えていて、保証業務など銀行系カードローンの付随業務で消費者金融で減少した利息収入を補っています。
こうした図式も大手に集約された業界変動の要因になっています。